なぜ免疫力が腰痛と関係するのか?
こんにちは!
ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は「なぜ免疫力が腰痛と関係するのか?」、そのヒミツをご紹介します。
記事を書いていて、長くなってしまったので全編・後編と2回に分けて詳しくお伝えしていきます。
前編である今回は、西洋医学・東洋医学それぞれが持つ視点から「腰痛とは何か?」「免疫とは何か?」を一緒に考えていきます。
ではまずは、腰痛と免疫力それぞれの概要を押さえてみましょう。
腰痛とは?
腰痛は、腰部(背部)に発生する痛みや不快感を指します。これは非常に一般的な症状で、多くの人が一生のうちに少なくとも一度は経験すると言っても良いでしょう。腰痛はさまざまな原因によって引き起こされることがあり、以下はいくつかの原因です。
- 筋肉や軟組織の損傷:突然の運動や長時間の不適切な姿勢によって、筋肉や軟組織に過度なストレスがかかり細胞組織に傷が生じてしまうことがあります。
- 椎間板の問題: 椎骨という背骨がいくつも上下に連なっている間に、クッションの役割をしているのが椎間板です。ここに問題がある場合、例えば腰椎ヘルニアのように椎間板の一部が脊髄神経を物理的に刺激してしまうと、痛みが引き起こされることがあります。(ただし、最近の研究ではヘルニアは6ヶ月で自然治癒するとも言われます)
- 炎症: 炎症性疾患や関節炎が腰痛を引き起こすことがあります.
- 神経圧迫: 腰部脊柱管狭窄症などの状態によって、脊柱管という神経の通路が狭くなってしまい神経が圧迫されると腰痛が発生することがあります。(実際は必ずしもそうではないです。)数歩あるくだけでとんでもなく痛みが出たり、腰〜下肢が痺れて全く歩けない!という症状も出てきます。しかし、少し休むと症状が治まってきて、また歩くことができるのが得特徴でもあります。
- 生活習慣: 運動不足、肥満、不適切な姿勢、ストレスなど、生活習慣に起因することもあります。
病院では、腰痛の治療は薬の処方が主で、痛み止め・湿布、血流促進あるいはビタミン剤、そして必要に応じて手術が提案されます。
しかし、このブログを呼んでいらっしゃるあなたは、ただ薬に頼るだけでは解決しないので、読んで下さっているのではないでしょうか?
そうです。
上記の病院での処方やリハビリも有効なことはありますが、そうでないことも事実です。
じつは東洋医学の視点からすると、いずれも身体構造や人の心の状況をよく理解していなかったり、「腰」にばかり集中しすぎて本質を見失っている、そのために根本解決に至らないことも多くあるように感じます。
免疫力とは?
免疫力(Immunity)は、体が感染症や病気に対抗し、異物や病原体から身体を守る生体の自然な防御機構です。免疫力は、免疫系統(immune system)とも呼ばれる体の複雑な生物学的機構によって提供されます。この免疫系統は、感染症や外部の攻撃から体を守るために、さまざまな細胞、タンパク質、器官で構成されています。
免疫系統は大まかに次の2つの主要な部分から構成されています。
- 固有免疫系統(Innate Immunity): 固有免疫系統は非特異的な免疫反応を提供します。これは、体に侵入した異物や病原体に対する初期の応答を担当し、速やかに感染症の初期段階で対抗します。固有免疫は、炎症反応、マクロファージ、好中球、自然免疫細胞などによって実行されます。
- 獲得免疫系統(Adaptive Immunity): 獲得免疫系統は特異的で長期的な防御を提供します。これは、特定の病原体に対する免疫応答を構築し、その情報を記憶する能力を持っています。獲得免疫は、B細胞とT細胞といった免疫細胞によって実行され、抗体(免疫グロブリン)の生成や細胞傷害などが含まれます。
免疫の役割とは?
- – 感染症からの保護: 免疫力は感染症に対する主要な防御機構であり、体をウイルス、細菌、真菌、寄生虫などから守ります。
- – 発病予防: 免疫力が強化されると、外敵をやっつける能力が高いと言えます。すると、感染症にかかるリスクが低下し、病気を予防するのに役立ちます。
- – ワクチン効果: 病気の種類によっては、一度経験したことによって免疫を獲得します。特定の病気(病原体)を学習し、2回目には発症しにくくなったり、発症しても回復が早くなったりします。
- – 自己免疫疾患の調節: 免疫力は、体が自分自身の組織を攻撃する自己免疫疾患を防ぐためにも重要です。
免疫力は個人差があり、遺伝、栄養、健康状態、年齢などに影響されます。健康な生活様式、バランスの取れた食事、適切な運動、充分な休息は、免疫力を維持または強化するのに役立つことが知られています。
ではなぜ免疫力は大切なのでしょうか?
ここで少しまとめておきます。
腰痛と免疫力に関する西洋医学と東洋医学、それぞれの視点を説明します。
西洋医学の視点
- 腰痛: 西洋医学では、腰痛は主に身体の生理学的および解剖学的要因によるものと考えられています。腰痛の原因は、脊椎の構造的問題(例:椎間板ヘルニア、腰椎の変形)、筋肉や靭帯の損傷、炎症性疾患、神経圧迫など多岐にわたります。多くの場合、治療は、痛みのある周辺に原因がフォーカスされ、それに基づいて痛み止めなどの処方薬、そして理学療法(リハビリテーション)、最後に手術が提案されます。
- 免疫力: 西洋医学では、免疫力は主に感染症との戦いに関連しています。免疫系統は、病原体に対する防御機構を提供し、感染症から体を守る役割を果たします。免疫力は遺伝、ワクチン接種、感染症への曝露などに影響を受けます。健康な生活様式、栄養、運動も免疫力をサポートするのに役立ちます。
- 腰痛と免疫力の関係: 西洋医学では、腰痛と免疫力の関係は間接的です。腰痛自体は通常、筋肉や椎間板の問題、神経圧迫、炎症などから引き起こされます。しかし、慢性的な腰痛が体の炎症反応を引き起こし、これが免疫系統に影響を及ぼすことがあります。慢性的な疼痛やストレスは、免疫機能を低下させる可能性があります。さらに、腰痛による運動制限や不快感が生活の質を低下させ、精神的なストレスを引き起こすことも免疫力に影響を及ぼす要因となります。
東洋医学の視点
- 腰痛: 東洋医学、特に中医学や伝統的な日本鍼灸では、腰痛は体内のエネルギー(気)の流れが阻害された結果と考えています。じつは腰痛は「腎」の健康と関連しており、腎が弱体化すると腰痛が生じるとされています。
- 免疫力: 東洋医学の視点では、免疫力は「血流循環」や「気の流れ」に密接に関連しています。体内の気や血流が滞ると、免疫力が低下し、ストレスや感染症に対する抵抗力が弱くなります。伝統的な東洋医学のアプローチは、体内の気血のバランスを整え、エネルギーの流れを改善し、免疫力を向上させることに焦点を当てています。
- 腰痛と免疫力の関係: 免疫力を「血流循環」や「気の流れ」といった方がわかりやすいです。東洋医学では、腰痛と免疫力は直接関係するものと考えています。もちろん、痛みがある筋肉や神経に問題がない、とは考えていません。むしろ、それら「痛みの原因」がストレスや疲労困憊で低下してしまった免疫力だと考えています。ですから、治療の根本に免疫力の向上を重要視しています。
要するに、西洋医学と東洋医学はそれぞれが異なる視点から「痛み」や「お身体」を考えていることがわかります。西洋医学は身体の解剖学と生理学に基づいて症状を評価し、治療法を提供します。一方、東洋医学は、西洋医学的な視点は当然持ちながらも、体のエネルギーとバランスに焦点を当て、その調和を取り戻すことを目指します。
最近では、処方薬で漢方もありますが、本来の漢方は脈診・腹診などを巧みに行い調合されるものです。ですから、基礎医学を教育機関で学び、国家試験という厳しい関門を乗り越えた国家医療資格者の中で、本質的な体内エネルギーのバランスを取り戻す、いわば「生命力を高める」という視点を持っているのは鍼灸師くらいなものです。
しかし、昨今はその鍼灸師の中でもさらに、体内のエネルギーとバランスに焦点を当てて調和を取り戻すという、非常に高度かつ専門的な理論と技術を習得しているのは、本当に一部の鍼灸師のみとなってきています。
東洋医学(当院)の特徴
一般的に医療機関での治療は、症状に対して万人に共通して有効なエビデンスのあるものが確立されています。薬物療法や生活指導などがそれですね。
しかし、東洋医学の視点からすると、そのいずれも身体構造や人の感情といった心理面をよく理解していなかったり、考え方がズレていて根本解決に至らないことも多くあります。
当院では、腰痛は筋肉・骨格・神経の炎症反応ということを前提に、免疫力つまり血流循環や自律神経など、体内のエネルギー・バランスの乱れが起きていないか捉えることも大切にしています。
何事も、1つだけの視点では誤解や勘違いが起きてしまいますが、2つ、3つと視点を重ねてみることでより正確に物事の事象を捉えることができます。
そうすると、より問題解決が正確かつ迅速に行うことが容易になります。
当院の腰痛改善率はじつに91%、Googleクチコミは5段階で4.8と大変ご好評をいただいております。
それはただ表面だけでなく、血流循環や自律神経など、お身体深部のエネルギー・バランスの不調を同時に調整しているからです。
何か気になることがあれば、お気軽にご相談下さい!
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「心と身体の生涯サポーター」
Olive Garden 鍼灸整体院
Tel:050-3595-5217
院長 渡邉聖矢