鍼灸がガンに有効!?最新研究からわかるガン治療と鍼灸の役割

鍼灸がガンに有効!?最新研究からわかるガン治療と鍼灸の役割

こんにちは。

ブログをご覧いただきありがとうございます!

 

毎週、最新の情報をお伝えしています。

今回は、先日お伝えした免疫力UPから、さらに深堀りしてガンにおける鍼灸の役割についてお伝えします。

 

鍼灸はガン治療に有益か?

いきなり本題ですが、【YES❗️】と確信をもって言えます。しかし、未だ解明しきれていない部分も多くある、というのも現実のところです。当然ですが、現代では数多くの治験データ、つまりエビデンスがないと科学的な結論を述べることはできません。しかしながら、なぜ鍼灸がガン患者に有益と言えるのか?

 

次の通りご説明します。

ガン治療における鍼灸の役割とは?

まず最初に、わかりやすく、がん治療には大まかに以下の3つのフェーズがあるとしましょう。

 

①ガンの消失・縮小を目指す

②ガン後遺症や投薬副反応(疼痛や体調不良)の緩和

③再発予防

 

ガンの消失・縮小については、鍼灸でも期待が持てる報告が続々と出てきています。ですが、現段階ではまだ研究の域(エビデンスを集める段階)を出ていないのが現状です。しかし、2004年にはすでに小川らが「鍼灸においては癌は不適応とされてきたが、緩和ケアやQOLの改善などに有効、そして癌の消滅症例も報告されるようになってきた。…指定発言者からは、…西洋医学で不治か治療拒否した患者を鍼灸治療で回復させた症例報告などがあった。」と報告しています。

 

また、最近では2020年にXuらが鍼治療における骨肉腫腫瘍とその腸内細菌叢への影響を調べた結果を報告しました。その論文によると、いくつかの経穴(ツボ)を刺激することで、腫瘍が減少し、全身の健康状態を確認するため同時に調べた カタバクターアセタチファクターなどの腸内細菌が、鍼灸治療によって減少していると発表しています。

 

ガン後遺症や投薬副反応(疼痛や体調不良)の緩和については、すでに日本国内の医療現場で実際に行われています。近畿大学病院や神奈川県立がんセンターはホームページに、がん治療における鍼灸の役割について次のように記載しています。

 

腰痛や肩こりなどに行う鍼灸しんきゅう治療(ハリ治療)は有名だと思いますが、抗がん剤治療に伴うしびれ症状や、気分の安定化からの不眠症状改善など、がん治療の全般で広く応用できます。」(近畿大学病院より)

 

「…東洋医学が得意とするところは、身体を整え、本来人間が持っている自分自身で体の治す力を引き出す方法です。このため、…生活を整える養生の指導や、日々の食事に気をつけるための薬膳や、お灸や鍼も行うこともあります。さらに、鍼灸は…鎮痛剤だけで収まらない様々な痛みに、多くの成果を得ています。…」(神奈川県立がんセンターHPより

 

このようなガン患者様への疼痛ケアは、じつは欧米で発展して行きました。そのため、欧米の方がむしろ以前から医療機関において鍼灸が活躍していると言えます。鍼灸(伝統東洋医学)独自の視点である「生命力の向上」という考え方が、激しい痛みや薬による副反応による身体へのダメージを緩和し、様々な不快症状や痛みを緩和することが可能なのです。

じつは、このようなガン患者への鍼灸医術から発展していったのが、今の国際基準の美容鍼灸の始まりなのです。

なぜ鍼で免疫力が上がるのか?

詳細については、こちらの過去記事をご覧いただければと思いますが、ガンに限らず様々な疾病対策や健康増進に欠かせないのが「免疫力」です。

 

前述のXuらの論文だけでなく、2006年には東屋らの研究発表で、、鍼灸療法がサイトカインやホルモンなどの生理学的な変化を引き起こし、免疫応答に対して継続的な調整を行うことを報告しています。

つまり、簡単にまとめると、鍼灸を行うことで自律神経の乱れが調節され、ホルモンバランスやサイトカインが調整され、過度な炎症反応や免疫に関わる細胞、内臓機能が活性化されるのです。

東洋医学(当院)の特徴

一般的に医療機関での治療は、症状に対して万人に共通する有効エビデンスのあるものが確立されています。薬物療法や生活指導などがそれですね。

しかし、抗がん剤はあまりにも私たちの元気な細胞を殺しすぎます。そのために、悪心や嘔吐、非常にきつい怠さや倦怠感、そして細胞分裂が顕著な毛髪や生殖細胞に甚大なダメージを与えてしまうことがあります。多くの研究や、治験データに則ったプロトコルですが、時々それがどこまで本当に必要なのか慎重に考える必要があるかもしれません。

東洋医学では、例え似たような症状であっても、一人一人その発生機序が異なると考えています。ですから、いわゆる西洋医学だけの考え方では身体構造や人のこころ・感情といった心理面を理解したり、起きているお悩み現象を説明できなかったり、根本解決に至らないことも多くあります。

当院では、腰痛は筋肉・骨格・神経の炎症反応ということを前提に、免疫力つまり血流循環や自律神経など、体内のエネルギー・バランスの乱れが起きていないか捉えることも大切にしています。

何事も、1つだけの視点では誤解や勘違いが起きてしまいますが、2つ、3つと視点を重ねてみることでより正確に物事の事象を捉えることができます。

そうすると、より問題解決が正確かつ迅速に行うことが容易になります。

 

当院の腰痛改善率はじつに91%、Googleクチコミは5段階で4.8と大変ご好評をいただいております。 

それはただ表面だけでなく、そもそもお身体の健康を支える土台、つまり血流循環や自律神経などお身体深部のエネルギー・バランスを同時に調整しているからです。

 

ですから、様々な内臓の不調、自律神経の乱れなどのご相談にもお応えできているのです。

今後も、みなさんの健康を第一に考え続ける、【心と身体の生涯パートナー】として頑張ります!

 

何か気になったことがあれば、お気軽にご相談ください!

 

《あなたの人生をより豊かにする》

    「心と身体の生涯サポーター」

     Olive Garden 鍼灸整体院

      Tel:050-3595-5217

      院長 渡邉聖矢

 

引用文献

鍼灸治療が末梢循環に及ぼす影響とその作用機序について (2019年,木村)

https://www.jstage.jst.go.jp/article/ans/56/3/56_146/_pdf

 

鍼灸治療が自律神経機能に及ぼす効果(2008年,小杉)

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam/58/5/58_5_742/_pdf/-char/ja

 

鍼灸の作用機序から神経内科領域の可能性を探る(2012年,伊藤ら)

​​https://www.neurology-jp.org/Journal/public_pdf/052111294.pdf

 

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近畿大学病院(がん患者に東洋医学(漢方治療・鍼灸治療)を応用

https://www.med.kindai.ac.jp/diseases/dummy4.html

 

神奈川県立がんセンター(東洋医学科)

https://kcch.kanagawa-pho.jp/examination/touyou.html

 

癌と鍼灸(2004年,小川ら)

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam1981/54/5/54_5_672/_pdf/-char/ja

 

骨肉腫細胞を接種したマウスの腫瘍増殖と腸内細菌叢に対する鍼治療の効果(2020年,Xuら)

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32292489/

 

早期乳がん女性におけるアロマターゼ阻害剤に関連する関節痛に対する鍼治療と偽鍼治療または待機リストの抑制の効果:ランダム化臨床試験

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29998338/

 

MSKCCが癌サバイバーの筋骨格系慢性疼痛への鍼治療有効性を示す

https://www.medicalonline.jp/review/detail?id=4186