なぜ鍼灸で解毒&免疫UPができるのか?自律神経と鍼灸治療の考え方

なぜ鍼灸で解毒&免疫UPができるのか?漢方と鍼灸治療の考え方

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今回は、先日お伝えした自律神経の不調から続き、免疫力UPについてお伝えします。

 

鍼灸が免疫UPさせるってホント?

はい。本当です。これはよくある質問の一つですが、論文や研究も行われた上での結果として言えます。

様々な文献や研究報告がありますが、大まかにまとめると、鍼灸治療によって自律神経の働きを調整することができるため、それに伴い免疫力の向上にも有効性が示唆されています。

鍼灸の内臓への影響とは?

2013年、油谷らの研究では、鍼治療が交感神経の過剰な活動によって媒介される伝播結腸蠕動運動の減少を通じて、大腸炎における疾患活動性と結腸炎症を抑制することを実証し、大腸炎の軽減療法としての鍼治療の可能性を示唆しています。

 

また、2021年Jieringらの研究では、糖尿病性腎症についても鍼灸治療の有効性が報告されています。

なぜ鍼で免疫力が上がるのか?

2006年、東屋らはこれまで行われた鍼灸と免疫に関する文献をまとめた研究発表で、学術研究の中で免疫学的評価法は大別すると自然免疫(31.7%)、細胞性免疫(20%)、サイトカイン産生(20%)、細胞表面マーカー(18.3%)、抗体産生(10%)の5つの範疇に分類することができると説明しています。

その中でも、鍼灸療法が免疫応答に与える影響の一環として、サイトカインやホルモンの変化が挙げられます。以下に、これらの生体分子についての詳細を述べます:

 

①サイトカイン:

   – サイトカインは細胞間で情報を伝達するためのタンパク質です。これらの分子は免疫系の調節、炎症応答、細胞増殖、細胞死などに関与しています。

   – 鍼灸による刺激が、特に炎症性サイトカインや免疫応答に関与するサイトカインのバランスを調整することが報告されています。例えば、抗炎症性サイトカインの増加や、過剰な炎症を抑制する働きが観察されることがあります。

 

②ホルモン:

   – 鍼灸がホルモン分泌を調整し、それが免疫機能に影響を与えることが示唆されています。免疫に関与するホルモンには、アドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾールなどがあります。

   – ストレスホルモンであるコルチゾールの適切な調節が免疫応答に重要であり、鍼灸がこれらのホルモンのバランスを整えることが報告されています。これにより、免疫応答が正常に調節され、過剰な免疫反応が抑制される可能性があります。

 

③免疫細胞の活性化:

   – 鍼灸によって特定のツボが刺激されると、免疫に関与する細胞の活性化が促進されるとされています。具体的には、T細胞やB細胞などが活性化され、免疫機能が向上する可能性があります。

 

これらの生理学的な変化は、鍼灸が免疫応答に対して継続的な調整を行う一環として理解されています。ただし、研究はまだ進行中であり、これらのメカニズムがどの程度一貫しているか、また個別の症状や状態においてどれほどの効果があるかについては、まだまだ詳細な研究が必要です。

 

簡単にまとめると、鍼灸を行うことで自律神経の乱れが調節され、ホルモンバランスやサイトカインが調整され、過度な炎症反応や免疫に関わる細胞が活性化されるのです。

漢方とは何か?

古来では、鍼灸師は医師であり、鍼灸などで病状を治療していました。また、それに加えてお身体の体調、体質に合わせて生薬などを調合し、持続的な体質改善などのために処方を出していました。今では、医師のみが発行できる処方箋を薬局に持って行けば、薬剤師が調剤してくれますね。

しかし、本来の漢方薬とは、脈診腹診など東洋医学的に状態を確認した後に、その人の具合に合わせて完全オーダーメイドで調合されるものなのです。

 

なぜ解毒が必要なのか?

現代社会では、豊かな食に恵まれています。特にこの国は水が軟水であり、植物や生物といった大自然だけでなく、調理をする際にも大いに私たちの味覚を楽しませてくれます。しかし、農作物の中には、例えばお米にはカドミウム、お魚には諸外国から流れ出る重金属が食品の中に含まれてしまっています。

さらには、全てを否定するわけではないですが、食品の中には食品添加物として多様な薬剤が使用されていることも多くあります。とくに加工肉などは、加工する前に材料であるお肉の色合いが悪くなっていると、大量の食品添加物(薬品)を使用していることもあるようです。興味がある人は、「食品の裏側―みんな大好きな食品添加物」(阿部司,2005年)といった書籍を読んでみるのもオススメします。

 

とはいえ、完全否定をして日々の食事を取ることは、現代社会に生きる私たちにとって不可能に近いほど困難です。また、過度に警戒だけしては盲目的で、知識が至らないばかりに健康被害を起こしてしまうこともあります。そこで、日々の食事は感謝していただきながら、可能な範囲でバランスに気をつけ、どうしてもとってしまう重金属や知らず知らずのうちに摂取してしまっている毒素や薬剤はデトックスしておいた方が良いのです。

 

実際私も、適当な食事が続いてしまうと手が荒れてしまったり、肌や皮膚にダメージがでやすかったりします。もしかするとあなたも、朝起きてから身体がダルい、疲れが抜けない、目が覚めない、身体が重たい、など様々な影響に気がついていないのではないでしょうか?

「図:大森 隆史. 有害重金属が心と体をむしばむ―デトックスのすすめ.2005.p143. 東洋経済新報社より引用」

肌荒れ、イライラ、疲労、集中力低下などの不調は、重金属を上手くデトックスできていないから、知らず知らずのうちに毒素をうまく排泄できていないからなのかもしれませんよ?

 

解毒にはなぜ炭が必要なのか?

炭が薬用として使用されていた歴史は、なんと古代エジプトの時代からあるそうで、日本においても一説には縄文時代からあるそうです。炭には吸着性というものがあり、毒素を吸い取り、排泄するときに一緒に出してくれる作用があります。現代でもその特質を利用し、医療機関でも救急医療での薬物中毒症や「慢性腎臓病」(腎不全)の薬として、解毒として炭が用いられています。

解毒と鍼灸の組み合わせ(ゴールデンデトックス)

炭だけでなく、ある植物の力も借りるとことで鍼灸の持つ役割はさらに発揮します。じつは鍼灸を行うと、腸の働きを強め、お通じリズムや免疫力の向上も行われるのです。実際に臨床でも、デトックスしてもらいながら鍼灸治療をしていると、非常に経過が良いです!

 

例えばつい先日、顔面神経麻痺になってしまった方がいらっしゃいました。左右でお顔の動きが異なり、緊張と弛緩状態があり、明らかに見た目でわかるほど症状がでていました。近代西洋医学では原因不明であるため、ビタミン剤とステロイド剤(神経への栄養と炎症を抑える考え)などの処方をしつつ半年、数年かかるなんてこともザラにあります。しかし、東洋医学は脈診や腹診でお身体のバランスをみてから、自律神経や血流循環など内臓機能を高めます。

そこで、炭だけでなくある植物とともに「ゴールデンデトックス」をしてもらいながら治療をしていると、4回ほどの施術でお顔の歪みと緊張が取れていました。私自身も、お通じに困ったことはなかったですが、この「ゴールデンデトックス」をすると、毎朝のお通じがスッキリするのはもちろん、毎年この冬の時期になると手荒れや肌荒れがひどくなるのですが、驚くほどおさまり、かなりラクになります。また、自然と身体も軽くなり、変な疲労倦怠感がなくなり朝から活発に動いています。

まとめ・東洋医学(当院)の特徴

一般的に医療機関での治療は、症状に対して万人に共通する有効エビデンスのあるものが確立されています。薬物療法や生活指導などがそれですね。

しかし、東洋医学の視点からすると、似たような症状であっても一人一人その発生機序が異なる場合があるため、いわゆる西洋医学だけの考え方では身体構造や人のこころ・感情といった心理面を理解したり、起きているお悩み現象を説明できなかったり、根本解決に至らないことも多くあります。

当院では、腰痛は筋肉・骨格・神経の炎症反応ということを前提に、免疫力つまり血流循環や自律神経など、体内のエネルギー・バランスの乱れが起きていないか捉えることも大切にしています。

何事も、1つだけの視点では誤解や勘違いが起きてしまいますが、2つ、3つと視点を重ねてみることでより正確に物事の事象を捉えることができます。

そうすると、より問題解決が正確かつ迅速に行うことが容易になります。

 

当院の腰痛改善率はじつに91%、Googleクチコミは5段階で4.8と大変ご好評をいただいております。 

それはただ表面だけでなく、血流循環や自律神経など、お身体深部のエネルギー・バランスの不調を同時に調整しているからです。

今後も、みなさんの健康を第一に考え続ける、【心と身体の生涯パートナー】として頑張ります!

 

何か気になったことがあれば、お気軽にご相談ください!

 

《あなたの人生をより豊かにする》

    「心と身体の生涯サポーター」

     Olive Garden 鍼灸整体院

      Tel:050-3595-5217

      院長 渡邉聖矢


 

引用文献

鍼と血流促進

https://www.jstage.jst.go.jp/article/ans/56/3/56_146/_pdf

鍼・自律神経

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam/58/5/58_5_742/_pdf/-char/ja

鍼・自律神経:セロトニン、ドーパミン

​​https://www.neurology-jp.org/Journal/public_pdf/052111294.pdf

鍼灸と免疫の基礎研究に関する文献調査(2006年、東屋ら)

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam1981/56/5/56_5_767/_pdf/-char/ja

 

Anti-inflammatory Effect of Electro-acupuncture via Reduction in Colonic Peristalsis in a Mouse Model of Inflammatory Bowel Disease(直訳:炎症性腸疾患のマウスモデルにおける結腸蠕動の減少を介した電気鍼治療の抗炎症効果)2013年、油谷ら)

https://www.eurekaselect.com/article/50905

 

Electro-Acupuncture Protects Diabetic Nephropathy-Induced Inflammation Through Suppression of NLRP3 Inflammasome in Renal Macrophage Isolation(直訳:電気鍼治療は腎マクロファージ分離における NLRP3 インフラマソームの抑制を通じて糖尿病性腎症誘発炎症を保護する2021年Jieringら

https://www.eurekaselect.com/article/113399?utm_source=TrendMD&utm_medium=cpc&utm_campaign=Endocr_Metab_Immune_Disord_Drug_Targets_TrendMD_0

 

炭の解毒性

https://www.jstage.jst.go.jp/article/faruawpsj/21/5/21_KJ00002918017/_pdf/-char/ja

活性炭の解毒能力

https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/drugdic/article/556e7e5c83815011bdcf82f9.html

活性炭の歴史

https://www.jstage.jst.go.jp/article/faruawpsj/18/3/18_KJ00002915765/_pdf/-char/ja